松原みきのキャリア中盤を飾るのが、本作——1983年に発表された通算6作目のアルバム。吉沢dynamite.jp監修『和モノ A TO Z』にも掲載され、世界的に再評価の進む「JAPANESE CITY POP」潮流の文脈でも重要視される一枚です。作家陣には、初期から引き続き参加している林哲司、佐藤健に加え、伊藤銀次、スターダスト・レビューの根本要らが名を連ね、制作陣の豪華さからも彼女が当時どれほど高く評価されていたかが窺えます。
大阪・堺で生まれ、幼少期から母親の影響でジャズに親しんだ松原みき。デビュー前にはジャズ・ピアニスト世良譲にその才能を高く評価され、1979年、後に世界的な再評価を受けるCITY POPの金字塔「真夜中のドア〜Stay With Me」で鮮烈なデビューを飾りました。同曲は約30万枚のセールスを記録し、彼女の名を一気に音楽シーンへと押し上げることになります。惜しくも2004年、がんにより44歳で早逝しましたが、その透明感とソウルフルさが同居する独自の歌声はいまなお多くのリスナーを魅了し続けています。