青年期の心: 精神医学からみた若者 (講談社現代新書) 福島 章 9784061490833

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子どもからおとなへの過渡期……友達に囲まれ明るく過ごすこともあれば、自己を見失い、深刻な悩みの淵におちこむケースもある。親―子、自―他、愛―性……多様な課題をはらむ現代の青年の内実を、心理・病理の面から考察。

モラトリアムを楽しむ――高学歴化や管理社会化がすすんだにもかかわらず、若者たちはきわめておとなしく扱いやすくなったように見える。青年たちはもはや、こうした状況に異議申し立てをしようとはしない。かれらは、あまり早くおとなになろうとはせず、むしろ長くなったモラトリアムを楽しんでいるようにも見える。放送世論調査所の調査によると、中学高校生の多くは、「あまり早くおとなになろうとは思わない」と答え、その理由として、「おとなになることがなんとなく不安だから」「子どもでいる方が楽だから」などという理由をあげている。こうした変化にたいして、〈青年の幼児化〉という指摘がなされている。しかし、重要な点は、社会のしくみに若者のパーソナリティが適合してきた結果と見ることができる。――本書より
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