【全体的概要】
ギターの表面版は、「杉」が主流ですが、本品は数少ない「松」です。
日本では同モデルを2本しか見たことがありません。
セゴビア最盛期にホセ・ラミレスⅢ世は絶好期にあり、セゴビアも愛用したタイプと同じものと思われます。
【基本仕様】
①弦長:663mm (ギターの主流は650mm)
②ネック幅:やや広め
③上記以外は他のギターと同等
※①,②のため、手が少し大きいほうが、押さえ易いです。
【音性能上の特徴】
①ラミレスだからこそ、
音質的な性能(音質・音量・遠達性など)は、他の楽器と比べてもトップクラスです。
またその性能は、新品の頃と比較して殆ど衰えていません。
②「松」だからこそ、
充実した甘美な音質で、自然に幅のある大きな音が出ます。
「杉」の若干カスれた音と比較すると、音の甘美な密度が高いと感じます。
③pppでも、雑音なく遠達性に優れています。
④(弦と奏法にもよりますが)音の衰退が緩く、音の持続時間は十分な感じがします。
※短所
プロが澄まして聞いても気付かない程度ですが、1弦4フレットに若干音詰まりがあります。
【外見的特徴】(写真を参考にしてください)
①表面板
・ラスゲアード爪傷跡が結構あります。
・ラスゲアード爪傷を消すための塗装ムラがあります。
②指板
・2フレット他にへこみが残っています。
※演奏には影響はありません。
③ネック
・8フレット裏に少し、塗装剥がれがあります。
※演奏には影響はありません。
④全体、側板、裏面、糸巻部
上記以外は特に大きな傷などはありません。
⑤ラベル
本品の戸籍等をご確認ください。
【楽器入手時からの経緯】
1980年、長崎ギター音楽院・山下亨先生(出品者の師匠)より購入しました。
※山下亨先生は、山下和仁の父であり、師匠でもある。
私のために山下亨先生が取り寄せ頂いた数本のギターの中から、特出した音色に魅了され購入したものです。
山下和仁君も気に入り購入したいとの意思でしたが、私が取り寄せをお願いした経緯も踏まえ、優先購入させて頂いたものです。
この関係性を証明できるものではありませんが、実際に山下和仁君と出品者が長崎ギター音楽院で本品ギターを演奏している様子の写真を参考に掲載しています。
(於:長崎ギター音楽院でのギター公開講座時の写真)
【メンテナンス情報】
2023年に下記修理・修復を行いました。
①フレット全交換
②ナット交換(材質:牛骨)
③サドル交換(材質:牛骨)
④ネック調整
⑤弦高:標準調整
⑥糸巻き交換
GOTOHのラミレスタイプに交換(つまみ:黒蝶貝、パイプ:黒アルミ)
⑦表面板の傷直し
※全体的に傷を取る為には100~150万円の見積で、部分補修塗装で実施。
ムラ解消には至らず。
【付属品】
ソフトケース