ヨーロッパ最古の由緒を持つといわれている勲章です。
1312年に政治的迫害により解散させられたテンプル騎士団のポルトガルの一派を保護するため、1318年、ポルトガル王ディニス1世が創設したキリスト騎士団の勲章です。
歴史が古すぎて確実な由緒がよくわからないのですが、1789年のマリア1世による世俗騎士団化以降には勲章として確実に運用されるようになり、1910年のポルトガル王政崩壊後も共和国勲章として存続しました。
これは、ポルトガル王政時代の星章で、上部にキリストの聖心があしらわれているのが特徴です。聖心は、キリストの愛の象徴で、炎を出す心臓にいばらの冠が取り巻いています。大きさは、横7cm 、縦 8.5cmほどです。
裏面にリスボンの宝飾商、J.A.da.Costaの刻銘があります。
この宝飾商は、1830年に、ジョアキン・ダ・コスタによって設立され、その息子のジョアキン・オーギュスト・ダ・コスタ(Joaquim Auguste da Costa)が継ぎ、さらに1902年にはその息子であるフレデリコ・ガスパル・ダ・コスタが後を継ぎました。
1928年、社名をフレデリコ・コスタ(Frederico Costa Lda.)に変更し、1970年代にはコスタ家から経営権は移っていますが、現在でも営業しているリスボン随一の王室御用達宝飾商で、現在でも勲章製造を担っています。
J.A.da.Costaとありますので、ジョアキン・オーギュスト・ダ・コスタの代の作で、19世紀後半の制作と思われます。
状態は、写真で確認ください。中央の十字を取り巻く白エナメルにはヘアクラックがあります。聖心は、心臓上部に大きなクラックがありますが、それ以外はまあまあの状態です。
キリスト勲章は、日本では山県有朋が受勲していることで知られています。王政期のものは、珍しいと思います。
説明は尽くしているつもりですので、ノークレーム・ノーリターンでお願いします。写真で判別できない方は、こういうものに手を出さないというのも一つの見識です。
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