行幸啓の供奉員に宮内省から貸与された徽章です。
大正2年11月6日宮内省訓令第27号「行幸啓ノ節供奉員徽章及関係員徽章附着ノ件」で制定されました。当時は菊花章に布製の綵花を取り付けた形式でしたが、大正15年11月1日宮内省訓令第8号で改正されました。改正供奉員徽章は甲乙丙種の三種に分かれており、甲種が高等官(勅奏任官)用で中央の菊花心が紫七宝です。乙種が判任官用で花心が緑七宝になります。
今回の品は、大正15年改正甲種徽章(高等官用)です。
8枚目の写真は参考画像で、大正2年制定当初の供奉員甲種徽章との比較画像です、もちろん、大正2年制供奉員甲種徽章は付属しません。
これは、門鑑に代わるもののとして制定された徽章で、陛下の御在所に警備をフリーパスで通れるセキュリティー・バッジで、右胸に佩用しました。
7枚目の写真は、参考画像で、昭和20年11月の終戦親告のための伊勢神宮親拝に伴う関西行幸に供奉した宮内官供奉服着用の藤田尚徳侍従長ですが、右胸の勲二等瑞宝章の下に供奉員徽章が佩用されています。
そのため、管理は厳格で、裏面に番号が打たれ、行幸啓毎に、各省庁から宮内省行幸啓主務官に申請し、交付を受け、終了後に返納の手続きが守られていました。
ですから、本来は民間に絶対に流出しないはずのものです。
第二次世界大戦後、供奉員徽章も廃止されますが、その際は中央の蝋付けされた菊花章を外して地金として業者に処分が委ねられました。
その一部が稀に市場に現れる程度で、上記の事情で中央菊花章が失われているものばかりです。
本品は、宮内書記官、侍従を経て帝室会計審査局長官まで務めた子爵(大名華族)の旧蔵品です。戦後まもなくに亡くなったため、手元に残されたまま制度廃止を迎えたのだと思います。
状態は、写真で確認ください。白エナメルにはヘアクラックがありますが、それ以外はまあまあの状態です。
これは、本当に珍品中の珍品で、完品はオークションでも数十年に一度出るか出ないかといったものです。価値を正当に理解くださる方にお売りしたいので、価格も高めに設定しています。そのかわり、落札後の取り消しはいたしません。
説明は尽くしているつもりですので、ノークレーム・ノーリターンでお願いします。写真で判別できない方は、こういうものに手を出さないというのも一つの見識です。
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